生産要素市場とは?労働,物的資本,土地をわかりやすく解説!

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生産要素市場は、以前生産者に焦点を当てて分析した記事で扱った市場を、さらに深掘ったものとなります。労働や物的資本という重要な概念に対しては、固定の有無だけを述べ詳しくは語りませんでした。そこで今回は、金儲けにも使える概念を交えた新たな分析を詳しく解説していきたいと思います!

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労働市場

労働市場は、労働力と雇用の需要と供給が交差する場です。この市場において、労働者(供給者)と雇用者(需要者)が相互に影響を与えます。

労働需要と労働供給とは?

労働需要とは、企業や組織が労働者を雇用したいという需要のことを指します。これは、企業が生産活動を行う際に必要な労働力の量に依存します。一方で、労働供給とは、労働者が提供する労働力のことを意味し、個人の労働意欲やスキル、教育水準などに影響されます。

労働需給曲線のシフト条件

労働市場において、需要と供給のバランスが変化する要因は多岐にわたります。以下は、市場がシフトする主な要因です。

労働需要のシフト

  • 財の価格:財の価格が上がれば労働需要に変動をもたらします。
  • 技術進展:技術の発展や革新は、労働の生産性を高める一方で、一部の職種やスキルの需要を減少させる可能性があります。

労働供給のシフト

  • 機会費用:例えばトヨタに入社するなら、Googleへの入社は諦めなければなりません。労働者は様々な企業を比較分析して行動するため、機会費用や会社に対する選好によって労働供給は変動します。
  • 人口動態:人口の増減や構成の変化は、労働供給量に影響を与えます。人口が増え働く世代が増えれば労働供給は増えます。逆も然り。

労働の価値限界生産力

労働の価値限界生産力(Value of the Marginal Product of Labor: VMPL)は、労働者を追加で一人雇う時の収入の増減を表す概念です。具体的には、労働の限界生産力(Marginal Product of Labor: MPL)に、その商品やサービスの価格を掛け合わせたものが、労働の価値限界生産力です。

労働の限界生産力(MPL)

労働の限界生産力は、労働量を一単位追加したときの生産量の増加分です。たとえば、ある工場で労働者一人を追加雇用した場合に、その労働者が追加で生産する商品の量が労働の限界生産力となります。

VMPLと賃金

労働の価値限界生産力は、労働市場における賃金決定の理論の中で重要な役割を果たします。完全競争市場では、企業は労働の価値限界生産力が賃金以上である限り、労働者を雇用します。

なぜなら、生み出す価値以上に賃金を払えば企業は損失を生み出すことになる一方、生み出す価値を下回る賃金しか払われなければ搾取となるためです。したがって、企業は労働の価値限界生産力が賃金に等しくなるまで労働者を雇用します。

賃金格差

人的資本

人的資本とは、個人の教育、経験、スキルを指します。これらは労働者の生産性や労働市場での価値を大きく影響します。一般的に、高度な教育や専門的なスキルを持つ労働者は、高い賃金を期待できます。

補償賃金

例えば、建設現場での作業であったり、高度なストレスを伴うカスタマーサービス職、通常の労働時間や労働日以外に働くことで得られる追加の報酬も補償賃金の一形態です。

補償賃金の概念は、労働者が不快な条件や危険、または不利な労働環境に従事するインセンティブを提供します。これにより、企業や組織は劣悪な条件下でも必要な労働力を確保できます。

労働市場の差別

労働市場での差別も賃金格差の一因です。これは、肌の色に対する偏見やステレオタイプを理由に雇わない等といった嗜好的な差別と、若者と高齢者での死ぬ可能性の統計情報から、高齢者の生命保険料が高く設定される等といった統計的差別があります。

土地と物的資本

物的資本は、企業が商品やサービスを生産するために必要な物質的な要素です。これには、工場、機械、輸送手段などが含まれます。物的資本は生産性を高め、企業がより多くの商品やサービスを提供できるようにします。

土地は、経済学においては建物が建つような地面や自然資源からなります。これには、農地、鉱山、森林、水源などが含まれます。

土地と物的資本の価値限界生産力

考え方は全く同じなので省きますが労働と同じように、これらの生み出す価値が追加導入にかかるコストと同等になるまで導入するべきと判断できます。

まとめ

生産要素市場は、労働、物的資本、土地からなり、それらを所有したりレンタルする企業などの経済主体によって市場に提供されています。今回は、労働市場の中の見えにくい賃金格差の問題や、最適にこれらを提供する方法を「価値限界生産力」という概念を用いて説明しました。このように見てみると、改めて限界で考察することの重要性が見えてくるのではないでしょうか。

最後に、自分が読んで役に立ったおすすめの書籍を紹介しておこうと思います。

1:大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる

値段的にも内容的にも初学者なら圧倒的にこれ。非経済学部ならこれだけでいいレベル

2:アセモグル/レイブソン/リスト ミクロ経済学

現在自分がメインで使っている参考書。値段も大きさも張るけど網羅性は最高峰、内容も初学者でも全く問題ない。

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